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第2章 第5話 さらば愛しき仲間たち  

 ルーシー号で出会い、ヨーロッパへと向かう彼等が乗るシベリア横断鉄道”ロシア号”。この列車に乗る為に、午後2時過ぎにはウラジオ駅に集合しているとの情報を聞き、見送りに(脚注1)行く事にした。

 駅舎の中は待合室になっていて、多くの客やら見送りの人やらが列車の入線を今や遅しと待っている。しばらくして、石田君を始め、ルーシー号で出会った愉快なメンバーがぞろぞろと集まって来た。皆、一様にこれから始まる途方もない旅に、若干興奮気味の様子だった。

 ところがここで驚くべき事実が発覚。ロシア号の入線が遅れ、出発の見通しがたたないとの事。

 (ま、ロシア号に乗らない私は関係ないもんね〜)(脚注2)

 なんて事を考えつつも、次第に待合室にいるのにも飽きてきて、とりあえずホームに降りる。そんな私らを横目で見ているのは中国人観光客ご一行様。

 それでも約30分程度の遅れでロシア号は入線。それぞれにわくわくした面持ちで客車に乗り込もうとするが、お目当ての号車が見当たらない!。

 「?」

 普通、先頭から1号車、2号車と順番に並んで連結されているもの。だが、なぜか編成がバラバラ。例えば、7号車の後ろに11号車があって、その後ろに2号車が、ってな感じで(笑)
 意外な展開に皆、自分の乗るべき車両を探しに、ホームを走る走る。

 なんだかんだはあったものの、列車は定刻を約1時間遅れてウラジオストックを出発。遥か9200キロ先のモスクワへと向かってゆっくりと走って行ったのだった(脚注3)。
....どいてやれよ..

つづく

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 脚注1:って言うか、ヒマでする事がないから。

 脚注2:ところが2日後、今度は私がエライ目にあう事となる。
     (詳細は第4章にて)

 脚注3:そして、一人取り残された私は、まるで
     ウルトラクイズの敗者の心境...。 


↑ロシア号に乗り込む人々