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第3章 第5話 аэропорт  

 ア−テムを発車したワゴン車バスは、市街地から離れ、原野の中を突き抜ける道路を空港へ向かってどんどん進む。が、突然、車がスピードを落として止まると運転手が車から降りた。

 「??。故障か?」

 海外の中古車バスを使っているロシアでは、バスの故障は珍しくない。
 運転手は空のペットボトルを持ち出すとそのまま茂みへと消え、しばらくして戻って来た。見るとペットボトルに水が入っている。

 単に水を汲みに行っていたようだ。(笑)

 バスは再び走り出し、ゲートをくぐると空港ターミナルが見えて来た。11時過ぎにホテルを出てから約6時間。苦労の末、とうとう着いたのだ。

 空港は国際線ビルと国内線ビルとに別れているが規模は小さく、人も少なくがらんとしている。今日はここまで来る事が目的だったわけなので、特にすることもない。来れる事が立証されたので、着いていきなりだが帰ろう。

 アーテムと空港を結ぶバスは15分間隔で運転されている、と言う事が分かり、次に来たバスで再びアーテムへ戻る。帰りのバスでは、空港まで来れた嬉しさのあまり、老人に席を譲る。
 日本でもそんなことしないのに(笑)
 なんと珍しい。

 そしてアーテムを経由し、ウゴリナヤから電車でウラジオへ。車内で切符を買えばいいだろうと思い、切符を買わずに乗車。車掌の来るのを待つが、一向に来ない。

 ...まだ来ない。

 そうこうするまにウラジオ着。

 ロシアで無賃乗車をしてしまった......

つづく  

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空港へと向かう7系統のワゴン車バス

右のおばちゃんが車掌さん。
日本車なのでドアが右に付け替えられてた。